エレベーターで一緒になった人、店員さんとのちょっとした会話、パーティーなどでのスモールトーク。
ただの雑談なはずなのに、意外と難しいと感じたりしませんか?
スモールトークは苦手だなと思う方は、ぜひご覧ください。
スモールトークとは
世間話。おしゃべり。(出典:デジタル大辞泉)
「いいお天気ですね。」「どこに行くのですか?」のような会話から、パーティーなどで初めて会った方との雑談まで、スモールトークは軽いおしゃべり。
軽いおしゃべりと聞くと、一見簡単なような気がしますが、日本人はスモールトークが苦手だといわれています。
海外に行くと、エレベーターの中や買い物のレジ待ちなどでも、ちょっとした会話を楽しみます。日本のビジネスマンの多くが海外出張先で行われるパーティーでの会話が難しいと感じているようです。
なぜ日本人はスモールトークが苦手なのか?
受け身の学校教育
私たちの受けてきた学校教育は、どちらかというと受け身の学びだといえます。
先生が教壇で話し、生徒が一生懸命ノートを取る。
授業は基本、静かに聞く。
ここ数年アクティブラーニングという言葉もよく耳にするようになり、生徒が主体的に参加できる授業を目指していますが、まだまだ受け身授業で育ってきた人のほうが多いかと思います。
発言する機会もあまりなく、討論する練習などもしてこなかった私たち日本人は、言葉のキャッチボール力や会話での瞬発力を養う機会が少なかったのではないでしょうか?
日本人の対人恐怖の研究
誰しも、人を前にして緊張したり、あがったりした経験があると思います。
ガクガク震えたり、顔が赤くなったり、汗でびっしょりになったり。
このような症状は「対人不安」と呼ばれています。
この「対人不安」ですが、日本とアメリカでは、少し不安を感じる対象が異なるようです。
「自分のこころからよむ臨床心理学入門」
こちらの本に、興味深いことが書いてありました。
特徴 | アメリカの対人不安 | 日本の対人恐怖 |
集団の大きさ | 大勢の人の前 | 3人でいるとき |
人物の熟知度 | 知らない人 | 少し知っている人・同年輩の人 |
初対面の人 | (知らない人には恐怖は弱い) | |
公式さ | 公式的な場面 | 非公式な場面(雑談場面) |
評価の程度 | 評価される場面 | 評価されない場面(雑談場面) |
日本人は、大勢の知らない人の前で、評価されるような公式な場面では「対人不安」を感じにくく、少人数の雑談のような場面では「対人不安」を抱くということが多いようです。
スモールトーク5つのポイント
受け身の学校教育、対人不安の大きさなど、雑談に対する苦手要素が多くみられる日本人のようですが、だからといって諦める必要はありません。
鍛えられてない筋肉も訓練をすることで強くなるのと同じ、スモールトークも日々の練習を続けることで力がついてきます。
「英語初級ママの英語苦手意識を克服できるオンライン講座」にでてくる、スモールトークに役立つ5つのポイントを見てみましょう。
1.相手との共通点を見つける
目の前にいるその相手と話をしたい、そして相手との共通点を見つけていきましょう。
相手についてもっと知りたいと思う気持ちを大切に、とにかく何かしらの共通点をみつけることに専念する。
共通点がみつかるとお互いに親近感がわいてきます。。
話題は豊富なほうがいいのですが、できれば避けたほうがいい話題もあります。
それぞれの信仰はデリケートな問題ですので、宗教や政治、そして年齢や結婚しているかどうかもトピックとしては選ばないほうが無難です。
2.Yes/Noだけでは終わらせない
コミュニケーションは言葉のキャッチボールができてこそ成り立ちます。
相手が投げてくれた言葉のボールも、Yes/Noだけで答えて、単に受け取るだけでは、そこでキャッチボールが終わってしまいますよね。
言葉のキャッチボールを楽しみにして投げてくれたボールも投げ返さないことには、会話が終了してしまいます。
Yes/Noで受け取った後は、しっかりと言葉のボールを投げ返してあげる。
そうすれば、また相手も同じように投げ返してくれるので、この一連を繰り返すことで長く会話が続けられるようになります。
ポイントとしては質問されたことに対して、Yes/Noのあとに、最低1、2文付けそえるように努力します。
3.自分の国についての予習(人口、地理、歴史、天気、食べ物など)
外国人と話をすると、日本のことについてよく聞かれます。案外日本人って日本について知らないことが多いんです。
少なくとも人口や面積、日本の四季についてなど、簡単に説明できるようにまとめておくといいでしょう。
簡単なところでは、食べ物。最近世界中で日本食が流行ってきています。
お寿司だけでなく、お好み焼き、からあげ、ラーメンやうどんなどを知っている人も増えてきました。
代表的な日本食を英語で説明できるようにしておくと話の盛り上がりに役立つこと間違いなしです!
4.相手に共感する/相槌(大げさなくらい)
相手に共感する。そして相槌を忘れないということです。
ただ単に話を聞いているだけでは、相手側も話に興味を持ってもらっているのか、話を理解しているのかがわからない場合もあり、話を続けにくくなってしまいます。
話をしている相手に共感しながら、話を進めていくためにも、上手に相槌を打っていけるようにしていきましょう。
5.相手を褒める
褒められて嫌がる人は少ないでしょう。外国人はとても上手に人を褒めます。ですので、相手を褒める練習もしておきましょう。
褒める対象のものはなんでもいいんです。
目に入ってきたもの、たとえば新しいカバン、靴、アクセサリー、髪型、子供の服など本当になんでもいいんです。
特別なことである必要はありません。
ヘアスタイルが変わった時や新しい服などを購入した時などは、褒めるチャンスです。すかさず褒めてあげましょう。
逆に褒められた場合、いつもの習慣で謙遜して、「いえいえ」などと言ってしまわないように!
褒められた時は、素直に「Thank you!」と笑顔で返しましょう。
専門家より会話が途切れない英会話の技法を学ぶ
2月15日(土)日本時間21時よりオンラインにて、英語の先生が集まる団体 English Teachers Association of Japan(ETAJ) 英語パーソナルトレーナーの小林真美先生によるお勉強会が行われます。
小林真美先生は、「だれとでも会話がとぎれない!1分間ペラペラ英会話」をご出版されました。
事実、英語パーソナルトレーナーの小林真美先生によると、英語のスモールトークでは(1)相手の負担にならない軽い話題で、(2)自分から会話を始めるきっかけをつくり、(3)その後の質問につなげるのがうまくいくコツだそうです。
また、日常英会話にもビジネス英会話にも溢れるスモールトークに対応するために「予め準備しておけること」がありますので、そういったことを押さえておくことも重要だとか。
(ETAJホームページより引用)
どんなシチュエーションでも、臨機応変に会話を弾ませるには、日頃の訓練が必要です。
小林真美先生の本で、よく使われるフレーズを覚えるだけでなく、先生ご本人から直接お話を伺えるチャンス!
この機会に、ぜひスモールトークのコツを学んでみませんか?
世界中どこからでも、自分のお部屋からご参加いただけます。
ETAJ会員:無料
一般会員:U.S. $30
お申し込みは、下記ETAJのホームページよりお願いいたします。
まとめ
スモールトークのフレーズをひたすら頭で覚えるだけでは、なかなか使えるようにはなりません。
テニスの素振りをする感覚で、シチュエーションを想像しながら、口のトレーニングを行っていきましょう。
そうすることによって、いざという時に、す~っと口からフレーズが滑り出てくるようになると思います。