ドイツでは3月初めのカーニバルシーズンが終わり、4月末イースターを静かに待つこの時期。
若者たちがお酒片手に大騒ぎ…(ドイツでは16歳から飲酒可能、親と一緒なら14歳からOK)
今週は各地のギムナジウムでAbistreich勃発。
お兄さん、お姉さんが大暴れしています。
Abistreich = Abitur + Streich
ドイツのギムナジウムとは
州によって多少の異なりがありますが、ドイツでは基本的に6歳になると小学校に入学します。
小学校は日本と違い、4年間だけ。
そのうえ、3年生後期と4年生前期の成績をもとに将来大学に進学するか、職業学校に進むかを決定しなければいけません。
5年生からは、それぞれのレベルにあった学校に進んでいきます。
ドイツの子どもたちは、10歳のときに、自分の将来を決めなければならないのです。
こちらは、文部科学省ホームページ内に掲載されているドイツの学校系統図です。
(出典:文部科学省ホームページ)
将来大学で学びたいと思ったら、ギムナジウムという中高一貫校に進む必要があります。
わが家の娘が、ちょうどこの時期、ギムナジウムへ入学許可が下り、ホッとしているところです。
しかし入学できたからといって安心はできません。
最初の2年間は、いわゆる「お試し期間」なので、成績が悪いとどんどんふるい落とされていきます。
ギムナジウム卒業試験 Abitur (アビトゥア)
ドイツの大学に進学する際に、必要になってくるもの。
それが、Abitur(通称:アビ)。
アビトゥーア(ドイツ語: Abitur)は、元々ラテン語: examen abiturium (試験+去ること=卒業試験)から派生した語で、ドイツ語圏で、その省略形「アビ」ドイツ語: Abiと共に次の意味で使用されている。ドイツ・フィンランドにおいて、国内およびヨーロッパ各国での「大学へ進学するための資格試験」である。
(出典:ウィキペディア)
10歳で進路を決め、ギムナジウムに進み、12年、または13年間大変な思いをしながら勉学に励んできました。
しかし、それだけでは大学に進むことができません。
このアビに合格しなければ、大学進学の切符を受け取ることができないのです…
アビトゥアは、卒業試験でもあり、大学入学資格試験でもあるから。
おまけに、一生に2回しか受験できないという、厳しい条件つき。
卒業試験を目前に今までのストレスを発散??
ギムナジウムでの最終成績表を手にした学生たち。
アビの試験を目前にして、これまで抱えてきたストレスを爆発されるかのような行動。
それが、Abistreich。
Abistreich = Abi(ギムナジウム卒業試験) + Streich(悪ふざけ・プランク)
学校の校舎や先生たちに、悪ふざけをしていきます。
私たちの住むNRW州は、今日4月12日にすべての授業が終了。
いらずらもクライマックスを迎えました。
息子の学校は、泡だらけだったようです。
しかし、悪ふざけもほどほどにしなければいけません。
物を破損させたり、教室を使えない状態にさせたり、水浸しにしてしまったり…
地域によっては、いらずらのエスカレート防止のため、Abistreichを禁止しているところもあるようです。
2019年NRW州 Abiturprüfungはいつ?
2019年、NRW州のアビ試験は4月30日から5月16日まで。
スケジュールはこちら!
4月30日
ドイツ語
5月2日
ラテン語、イタリア語、オランダ語、ロシア語、トルコ語
5月3日
数学
5月6日
スペイン語、ポルトガル語、ギリシャ語
5月8日
英語
5月9日
芸術、音楽、地理、教育学、歴史、歴史/社会科学、哲学、心理学、法律、社会科学(+経済学)、社会学、経済学、宗教(エバンゲリッシュ・カトリック)、スポーツ
5月10日
フランス語
5月14日
生物学、化学、栄養学、コンピュータサイエンス、物理学、技術
5月15日
中国語、日本語、ヘブライ語、芸術、音楽、地理、教育学、歴史、社会科学、哲学、心理学、法律、社会科学(+経済学)、社会学、経済学、宗教(エバンゲリッシュ・カトリック・ユダヤ教・正教)
5月16日
口頭試験
まとめ
アビ開始まで、イースター休暇も含めた2週間。
思う存分お祭り騒ぎのあとは、いよいよ試験に向けて追い込みです。
学校でのプレッシャーから解放されすぎないように気をつけないといけません。
なんといっても、これからが本番ですからね!
Viel Glück zur Abiprüfung!
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